熊本地震から考える災害対応の課題

副院長 渡邉です。

熊本地震より1ヶ月が過ぎました。

本日は院内勉強会の時間を使って「熊本地震から考える災害対応の課題」についてスタッフ全員で話し合いの機会を設けました。

予想を大幅に上回った今回の地震で、多くの問題点や反省点が浮かび上がってきました。

事務長からもう一度、災害対策マニュアルの概要を説明し、各部署長が順番に発表を行いました。最後にスタッフより提出された今回の災害対応におけるアンケートの集計発表がありました。

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その中でいくつか重要だと思われた意見の一部を挙げております。

・災害連絡網、患者リストの再構築

・災害用備蓄、防災グッズの見直し(保管場所も含め)

・各部署の指揮系統、スタッフや患者さまの情報把握、人手不足

・状況によっては安全な避難場所が変わってくることを認識する

・ライフラインが絶たれた際の対策、衛生管理対策

・マニュアルの徹底、見直し、周知

・見過ごされがちなスタッフへの心身のケア

・外部への情報発信、最新の情報収集

・支援物資、不審者への対応

 

また、個人的な感想として、以下のような意見も挙げられました。

・「病院勤務である以上、災害時の駆けつけは大前提である。」

・「今回の事で意識の高いスタッフと仕事ができる事を誇りに思った。」

・「地震後もスタッフの努力と支援物資のおかげで、1食も漏らさず給食提供ができた。食中毒や患者さまの症状悪化もみられなかった。」

・「家族を連れて来たり、自分の身も顧みず駆けつけてくれたスタッフに感服した。」

・「地域の方やスタッフの家族、患者さまにも色々お手伝いいただいた。」

・「災害時は思わぬ事態につい現実逃避してしまい、きちんとした対応が取れないこともある。」

・「事情があって駆けつけられなかったスタッフを責める風潮はよくない。」

・「今後落ち着いてからの疲労やストレスなどで、体調を崩さないように心がけていく。ストレス解消を心がける。」

・「支援をいただいた方々のあたたかい気持ちを実感することができた。」

・「SNSの影響力のすごさを感じた。」

書きながらまだまだまとめきれていない自分を感じます。あのひどい地震のことを思い返すのも一苦労ですが、ひたすら一生懸命対応してくれたスタッフの姿を思うといまだに涙が出てきます。

これからもスタッフで話し合いながら、より良い病院づくりに邁進して参ります。ご支援のほどよろしくお願いします!

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