こんにちは、北部病院です。副院長の渡邉(り)です。
さて、ブログでシリーズ化した片頭痛注射についての第5弾です。
外来では片頭痛発症予防の注射「エムガルティ」を毎月注射されている患者さまはそのまま継続されています。みなさま変わらず月3~5回の頭痛に抑えられているようです。★「エムガルティ」という片頭痛発作抑制の注射薬の今までの体験談や経過につきましては(5/11のブログ)(5/24のブログ)(6/15のブログ)(7/14のブログ)をご参照ください。
私自身の頭痛も同じくらいに抑えられていますが、私自身の傾向では月経後数日頭痛が続くパターンが定番化してきました。できればこれも抑えたい・・・。人間てつくづく欲張りな生き物ですね。
そして、前回予告していたように、新しい注射薬も2種類発売されました。「アイモビーグ」と「アジョビ」です。これまで片頭痛予防の注射薬はエムガルティのみでしたが、この8月から合計3種類の片頭痛予防注射薬が使用可能になりました。
一体どんな風に違うのか、以下のように簡単なに表にまとめています。
細かく言えば色々違いがありますが、一言でいえば「似たような効果のお薬」になるのかもしれません。
しかしあとから出た2剤は「初回から1本の注射でよい」という点が大きく違います。注射自体の負担はもちろん、価格もぐっと半分に抑えられるため、新規に始める方においては大きなメリットになります。実際8月に始められた方はアイモビーグを選択されています(この方の効果についてはもう少しお待ちください)。
アジョビにおいては「3か月に1度、3本まとめての注射が可能」という点も大きく違います(もちろん月1回の注射でもOK)。忙しくてなかなか病院に行けない方には朗報でしょう。しかし1回に合計3本も皮下注するなんて、痛みに弱い方にはキツイかもしれません。
今までエムガルティを注射していた方は、新しい2剤への切り替えも可能です。
切り替えする方は「エムガルティではあまり効果がない」という方や「少しでも価格が安い方がいい」という方などが対象になります。元々お高い注射ですが、保険3割負担の方で1本1,000円程度お安くなりますので、「1年で12,000円ほどお安くなる」という計算になります。
しかし、今までエムガルティをしていた方にとっては、「新しい注射に変更してまた症状が悪くなったらどうしよう・・・」などの躊躇される点があります。
そこで!私自身が身をもって、変更したらどんな感じなのか体験してみることにしました。
9月分の注射をアイモビーグに変更してみました。
↓こちら、アイモビーグです。ばね式のペン型注射器になっています(いずれ自宅での自己注射に移行も考えられているため)。
実際注射した感じですが・・・、パチンとばね式で注射液が入ります。確かにエムガルティより「痛くない」と感じました(個人の感想です)。また1か月後の効果はこちらでご報告いたしますね。
今後もひとりでも多く片頭痛で苦しむ方々が楽になりますよう願っております。そのお手伝いができるよう私たちスタッフも頑張ります。
片頭痛でお悩みの方や、その治療にご興味のある方はお気軽に当院までお問い合わせください。