こんにちは。北部病院です。

今年は暖冬の熊本ですが、空気の乾燥は例年通りに続いており、乾燥肌によるかゆみ、湿疹などの症状に苦しまれる患者さまが増えています。

皮膚が乾燥した状態で、衣類や肌着などによる摩擦が生じると皮膚の角質がはがれてきてバリア機能が低下し、外部からの刺激に敏感になってしまいます。さらに角質内部からの水分も出て行ってしまいます。高齢者の方は皮膚表面の脂分がより少ないため、ますます乾燥がすすみ、症状がひどくなりやすくなります。ガサガサの皮膚に赤い湿疹が出てくるようになり、お風呂や布団の中で体があたたまると眠れないほどのかゆみとなり、皮膚をかきむしることでより悪化する、という悪循環に陥ってしまいます。最も症状が出やすいのは衣類の摩擦の影響を受けやすい腰回りやわき腹、背中やすね部分などですが、手足や頭皮など全身どこにでも起こります。

高齢者の方々は特に入浴の際「熱い風呂に長時間入る」、「体を洗う際にゴシゴシこする」、「洗浄力の強いボディソープやシャンプーを多量に使い、洗いすぎる」などの習慣はやめるようにしてください。食生活では良質の油分（魚油、えごま油、亜麻仁油などのオメガ３系）やたんぱく質（皮膚のもとになる成分）をしっかり摂取されることも効果的です。

「たまらないかゆみがある」、「発疹が出ている」などの症状があるときは受診が必要です。

発疹が出ていなくても毎日の保湿ケアは大変重要です。保湿剤を毎日こまめに塗るようにしてください。入浴後はなるべく早く塗った方が効果的です。べたつきが気になる場合はティッシュで軽くおさえてください。高齢者だけでなく大人から子供まで、毎日のスキンケアを習慣にして皮膚トラブルとは無縁の肌でいられるように健やかに保ちましょう。

当院では年齢問わず敏感肌の方でもお使いいただける全身用保湿クリームや頭皮用保湿ローションなどの化粧品などの取り扱いもございます。お気軽にお問い合わせくださいませ。